「業務内容が多すぎて負担に感じ、心身ともに疲れている」
「このままでいいのかという不安や迷いを感じている」
と悩んでいませんか?
治験コーディネーターとして頑張って働いていても、仕事を続けるべきなのか転職すべきか、現状に対して解決策が見つからず不安になってしまいますよね。
では、今の辛さを乗り越えるために、どう対処すればいいのでしょうか?
この記事を見ればなぜ辛さを感じているのか、どうやって解決すればいいのかがわかります。
「このままでいいのか悩んでいる」「転職したほうがいいのかな」と悩んでいる方は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
- 医師や治験者、製薬会社との間で板挟みになり精神的に辛い
- 看護師の資格を持っているため、いろいろな選択肢を模索している
- CRCとのキャリアを続けるべきなのか悩んでいる
治験コーディネーターは新薬開発に携わり社会貢献ができる一方で、どうやって現状を解決すればいいのか、どうやってストレスを解消すればいいのか悩んでしまいますよね。
医療現場とは違う大変さがあるからこそ向き不向きがクッキリ分かれるので、無理をし過ぎるのはよくありません。まずは同僚に相談したりストレス解消法を模索し、何をしても改善できない場合は職場環境を根本的に変えるのも1つの手です。
今すぐ転職するつもりはなくとも情報収集しておくと行動に移しやすいので、まずは転職すべきかも含めプロに相談してみてくださいね。
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そもそも治験コーディネーターとは何なのか
CRCと略されることもある治験コーディネーター(Clinical Research Coordinator)は、治験薬や医療機器の安全性を確認するサポートをおこなう専門職です。
看護師の資格がなくても働けるものの今までの知識や経験が役立つ職場なので、まずは治験コーディネーターとは何なのかを解説していきますね。
製薬会社や病院などの治験実施機関の橋渡し役として重要な役割を担う治験コーディネーターは、専門知識がある看護師だからこそ患者が安心して治験をおこなえます。
とてもやりがいのある仕事なので、治験コーディネーターとは何なのか詳しく紹介していきますね。
治験コーディネーターの仕事内容
治験の規制に従い治験参加者や患者、医師とのコミュニケーションを図り、データの収集や管理をおこないながら治験が安全に進行するよう調整します。
とくに治験に参加する患者への説明やサポートが大きな役割で、大まかな役割を5つ紹介します。
- 治験の準備・計画
- 患者や被験者への説明・対応
- 治験データの収集や記録
- 医師や製薬会社、モニターとの連携
- 治験終了報告書の作成
治験のサポートだけでなく被験者や医師、依頼者や関係部署との連携も治験コーディネーターの役割なので、仕事内容な非常に幅広いです。
特別な資格は必要ないものの、医療機関の仕組みや知識がある看護師のほうが働きやすいです。
治験モニターとの違い
治験コーディネーターとよく似た呼び名の治験モニター(Clinical Research Associate)は、治験が害dpラインに沿って実地されているか確認する役割を持つ職種です。
同じ治験に携わる仕事ではあるものの、明確な違いがあるので治験モニターとコーディネーターの違いを比較していきます。
(CRA) | 治験モニター(CRC) | 治験コーディネーター|
仕事内容 | 治験の監視や管理 施設の訪問監査 など | 参加者への説明 連絡調整 など |
業務の対象 | 参加者と医療スタッフ | 治験の参加者 |
緊急対応 | 多い | 少ない |
働き方 | 参加者のケア データ管理 | 治験実施機関への訪問 報告書作成 |
ストレスの種類 | 調整業務の負担 | 出張による疲労 |
給与 | 看護師と比べると低い | CRCよりも高い |
治験コーディネーターは実務面に重点を置き、治験モニターは進捗状況やデータ確認などモニタリングに特化しているのが最大の違いです。
実務で経験を積み治験モニターへとキャリアアップする方法もあるので、治験コーディネーターは治験の経験を積むのにピッタリの仕事です。
治験コーディネーターに必要なスキル
治験コーディネーターになるために特別な資格はいらないものの、医療知識や臨床経験がある看護師のほうが転職に有利です。
治験をスムーズにおこなうためには幅広いスキルが求められるので、治験コーディネーターとして重要なスキルを
- 治験者へのフォローや関係者と連携するコミュニケーション能力
- 規制に準じた書類の正確な作成や、データの整理・管理能力
- 複数の業務を効率よくこなすマルチタスク能力
- 現場で生じる問題に柔軟に対応する問題解決能力
- ガイドラインに沿った適切な対応を行うための倫理的判断力
治験コーディネーターとしての業務は多岐にわたりますが、看護師としての経験を活かしやすい職種です。
コミュニケーション能力や医療知識、問題解決能力を持っている看護師にとって、CRCは医療現場で培ったスキルを転用できる職業であり転職を検討する際の良い選択肢となりますよ。
やめとけは本当!?看護師が治験コーディネーターで辛い5つの理由
治験コーディネーターは看護師の経験やスキルを活かせる職種ではあるものの、今までの仕事とは違う部分がたくさんあり「辛い」「大変」と思う場面があります。
どんなとき治験コーディネーターは辛いと感じるのか、5つの理由を紹介します。
治験コーディネーターならではの辛さや大変さがあるので、医療機関とは異なる苦労が絶えません。
どんなことで大変だと悩んでしまうのか、5つの理由を詳しく紹介していきます。
1.看護師時代より給与が安くなってしまう
看護師の平均月収は35万円、年収は508万円と女性の中では収入が高く、手取りに換算すると月収で28万円ほどです。
しかし、治験コーディネーターは日勤のみで休日も多いこともあり、平均年収は400万円前後と年収がさがってしまうケースが多いです。実際の求人を例に、治験コーディネーターの収入相場を紹介します。
(出典)レバウェル看護
仕事内容が多岐にわたる治験コーディネーターは一人前になるまで2~3年かかると言われ、ある程度仕事ができるようになるまで給与が低くなってしまいます。
3年目以降は月給が大幅にUPするケースが多いので、一人前になるまで給与が低いのは我慢するしかありません。
2.医者や治験者の板挟みになってしまう
治験コーディネーターは治験に関わる複数の立場の人々と連携し、治験の進行を管理・調整します。
そのため、異なる立場からの要望や期待に応える必要があり、これから紹介する3つの立場の人と板挟みになり辛いと感じてしまいます。
医師(治験責任医師) |
✓ 日常業務と同時進行でおこなわれるため、スムーズに進めてほしいなどの要望がある ✓ 医師の期待に沿えない場合、ストレスを生じる |
治験参加者(被験者) |
✓ 参加者の不安やリスクに寄り添い、治験を進めなくてはいけない ✓ 参加者が事態を考えている場合、さらにプレッシャーを感じる |
治験依頼者(製薬企業やCRO) |
✓ スケジュール通りに進行しないと、依頼者から圧力を感じることがある ✓ 進行状況を報告する際、ストレスを感じることがある |
医者と治験者、依頼者の期待や要求は異なるため、板挟みが心理的な負担となり仕事が辛いと感じる要因の1つです。
医師や依頼者の期待とギャップ、参加者の不安や不満などへの対応をするのも治験コーディネーターの仕事なので、大きなストレスを感じてしまいます。
3.書類作成作業が仕事の大半を占める
治験では正確で詳細なデータが求められるため、作成しなければならない書類の数が非常に多いです。
とくに症例報告書(CRF)や患者の記録に関する書類は治験進行中に絶えず更新する必要があり、事務作業に追われる状況が続いてしまいます。
治験関連書類 | ✓ インフォームド・コンセント文書 ✓ 症例報告書 ✓ 治験進行報告書 |
規制関連書類 | ✓ 倫理審査委員会への提出書類 ✓ 規制当局への申請書類 |
治験運営に関わる書類 | ✓ 治験参加者のスケジュール管理 ✓ 訪問記録書 |
治験に関連する書類は専門的な知識が必要で記入する内容が複雑で、正確に作業しなければいけないというプレッシャーもつきまといます。
治験の多くの書類は電子化されており従来の紙ベースの書類作成よりは効率が上がっているものの負担が軽減するわけではないので、事務的な負担が多く精神的な疲労が溜まりやすいです。
4.担当する施設を移動しなければいけない
治験は複数の病院やクリニックで同時に進行することが多いため、それぞれの施設に足を運び治験が適切に進んでいるかを確認し患者や医師と直接コミュニケーションを取る必要があります。
移動が多い日は1日のスケジュールの大半を占めることもあり、移動に何時間もかかり負担になってしまいます。
- 移動が続くことで肉体的にも精神的にも負担がかかる
- 施設ごとに治験の進行方法や書類・データ管理の方法に大変しなくてはいけない
- 移動中は事務作業などを後回しにしなければいけない
治験の進行にあたり医師や依頼者との定期的な面談や調節を現場でおこなうため、それぞれの場所に移動するのが辛いと感じる人が多いです。
あまりにも移動が多いと事務作業を業務時間外におこなうケースもあるので、辛いと感じるのは当然のことです。
5.治験中は連絡が取れるようにしなければいけない
治験の進行や安全性の確保に関わる重要な役割を担っている治験コーディネーターは、参加者に副作用や体調不良が生じた際に対応しなければいけません。
すぐに連絡がつく状態でなければいけないので、治験中は仕事優先の生活になってしまうことが辛いと感じてしまいます。
- プライベートの時間が制約され、精神的な負担が大きくなってしまう
- 週末や深夜の対応でオンコール状態が続き、大きなストレスになってしまう
- 1日に多くの連絡に対応する必要があり、業務過多になってしまう
- 連絡を見逃さないよう、つねに緊張感を持たなくてはいけない
緊急の対応やスケジュール調整、データの確認といった業務があり、ときに時間外にも対応が必要な場面があることがCRCにとって大きな負担です。
つねに連絡を取れるようにという状態が続くと精神的な疲労が蓄積してしまい、治験コーディネーターが辛いと感じる原因になってしまいます。
治験コーディネーターに向いている人と向いていない人の特徴
治験コーディネーターの仕事は辛い部分もありますが、新薬開発に携わり社会貢献できるやりがいのある仕事です。
しかし、すべての人がやりがいを感じるわけではないので、向いている人と向いていない人の特徴を紹介します。
大変だと感じていても新薬開発が終わると苦労が報われるので、ほかの職種では得られない達成感がある治験コーディネーター。
医療機関ではないからこそ向き不向きがクッキリ分かれるので、どんな人が向いているのか詳しく解説していきますね。
向いている人の特徴
医療の最前線でおこなわれる治験は新薬に興味関心があるのはもちろんのこと、成長意欲がある人に向いています。
そのほかにも治験コーディネーターに向いている人には特徴があるので、どんな人に適性があるのか紹介していきますね。
- さまざまな人と関わるコミュニケーション能力がある
- 細かいデータ管理や書類作成が得意
- 責任感が強く最後まで仕事をやり遂げる力がある
- 急な変更や問題発生にも対応できる臨機応変さがある
- すぐに結果が出なくても進めていく忍耐力がある
- どんなときでも感情に流されず冷静に対処できる
- 複数のプロジェクトを同時に進行できるマルチタスク力
看護師や薬剤師など医療のバックグラウンドがある人はCRCに向いていることが多く、医療知識を活かすキャリアチェンジとして治験コーディネーターを選択する人が多いです。
元々コミュニケーション能力や忍耐力、臨機応変な対応は身についているので、医療の発展に貢献したい、治験者をサポートしたいという気持ちが強い人に向いています。
向いていない人の特徴
治験は長期間にわたる仕事が多く短期的な成果や目に見える結果が得られないので、即座に達成感を感じたい人には向いていません。
また、直接的な医療行為をおこなわないことから臨床が好きな人は物足りなく感じてしまうので、治験コーディネーターに向いていない人の特徴を5つ紹介します。
- 人とのやり取りや説明することが苦痛
- 文章の確認やデータ入力がストレスに感じる
- 責任がある仕事に抵抗感がある
- マルチタスクが苦手
- 仕事とプライベートを完全に分けたい
書類作成やデータ管理など反復的な作業が多い治験コーディネーターは、フレキシブルに動きたい人は苦痛に感じてしまいます。
治験のサポートや管理が業務の中心で直接的な成果を感じにくいので、直接的なケアができる職場がおすすめです。
治験コーディネーターの仕事が辛いと感じたときの対処法3選
新薬開発に携わるやりがいのある仕事ではあるものの、デスクワークや移動が多い、看護師時代よりも給与が安くなるなど大変さもあります。
あまりにも辛いときは早めに対応したほうがいいので、辞めたいほど悩んでいるときの対処法を3つ紹介します。
治験コーディネーターの仕事は多岐にわたりプレッシャーやストレスを感じる場面が多いので、無理をし続けると今後のキャリアに影響を与えてしまうかもしれません。
どうすれば今よりも働きやすくなるのか、3つの対処法を深掘りして解説していきますね。
1.悩みを同僚に打ち明ける
問題や悩みを打ち明けることでサポートしやすくなるので、周囲に助けを求めることが環境改善の第一歩です。
同僚も同じ問題に直面している可能性もあるので、解決策を一緒に探したり問題を解決するヒントが得られるかもしれません。
- どの部分でストレスを感じているのか具体的に話す
- 今までどうやって対処してきたか伝え、フィードバックをもらう
- ただ話すだけでなく、具体的なアドバイスを求める
悩みを打ち明けることで共感や理解を得られ孤独感やストレスが軽減されるので、仕事に対する負担を軽減するキッカケになります。
ただし、相手が忙しいときに相談するとストレスを増やす可能性があるので、落ち着いたタイミングで問題を共有してくださいね。
2.運動やリラクゼーションを取り入れる
治験コーディネーターの仕事は多岐にわたり、書類作成や関係者との調節など精神的な負担が多くなることが少なくありません。
運動やリラクゼーションを取り入れると心身のバランスを保ちストレスを軽減できるので、身体を動かすメリットを5つ紹介します。
- ストレスを軽減する効果があり、精神的な疲労を解消できる
- 肩こりや腰痛、目の疲れなどの身体的不調を予防・緩和できる
- 運動で幸福ホルモンが分泌され、心がリフレッシュする
- 程よく疲れ、睡眠の質が向上し効率的に働ける
- 長時間の移動やデスクワークに耐えられる体力がづく
軽いストレッチやウォーキング、ヨガなど運動を取り入れると身体のリフレッシュだけでなく、健康的に働く土台もできるメリットもあります。
いきなりハードな運動をすると身体を痛めてしまう危険性もあるので、無理なくできる運動を取り入れてくださいね。
3.働きやすい職場へ転職する
職場環境は働きやすさを決める重要な要素で、良い職場ほどサポート体制が整っていたり人間関係が良好など働きやすい環境が整っています。
自分で合わない職場で無理を続けるよりも、転職することで心身の健康を守りながら働けます。
- 自分に合う職場を選び、ストレスや不満を減らせる
- キャリアのステップアップが期待できる
- ワークライフバランスが改善され、プライベートが充実する
治験コーディネーターとしての辛さや不満を解消できれば働く意欲も回復するので、現職でやりがいを感じられない人や心身ともに限界を感じている人は転職も検討してみてください。
ただし、転職によってすべての問題が解決するわけではないので、どうすればストレスの原因を取り除けるのか考えたうえで職場を選んでくださいね。
治験コーディネーターは楽しい部分もあるが辛いときもある
治験コーディネーターは医療現場とは異なるスキルが求められる一方で、看護師としての知識や経験が活かせるやりがいのある職種です。
しかし、医師や治験者、製薬会社との板挟みや大量の書類作成、複数の施設間の移動など、看護師時代にはあまり経験しなかったストレスを抱える場面が多いことも事実です。仕事が辛い場合は同僚に相談したりリフレッシュし、それでも改善されない場合は転職も視野に入れて検討してみてください。
- 治験コーディネーターはデスクワークが多い、関係者との調節など大変なことが多い
- コミュニケーション能力が高く臨機応変に対応できる人は向いている
- フレキシブルに動きたい人や直接的なケアがしたい人は向いていない
治験コーディネーターは新薬開発に携わるやりがいのある仕事ですが、すべての人が合う仕事というわけではありません。
ストレスを放置すると心身の健康に悪影響を及ぼしてしまう可能性があるので、辛さを感じたときに適切な対処法を取り働き方を見直してみてくださいね。
自分に合った環境を探すためにも、情報収集だけでもしておくとすぐ行動に移せますよ。
解説します