看護師の年収が上がらないのはなぜ?頑張っても給料が低い原因と収入UPを目指す3つの方法とは

    「何年頑張っても全然給料が上がらない」

    「どうすれば年収が上がるんだろう」

    と思うことはありませんか?

    たしかにほかの職種よりも給料は高いものの、看護師の年収の上がり幅は緩やかで「このままで大丈夫かな」と悩んでしまいますよね。

    では、どうすれば看護師の年収は上がるのでしょうか。

    この記事を見れば年収が上がらない根本的な理由、どうすれば今よりも稼げるのか具体的な対策がわかります。

    「貯金と退職金だけでは将来が不安」と感じ年収を上げたいと悩んでいる人は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

    • 頑張って働いても給料が全然上がらない
    • 重労働で精神的にも負担が大きいのに給料は安い
    • 業務時間外にも勉強が必要なのに実質タダ働き

    ときには人の命を預かる看護師の仕事は心身ともにハードな仕事ですが、大変な割に給料が安いと感じながら働いているナースは非常に多いです。

    給料を上げるために夜勤の回数を増やすのも手段の1つではあるものの、無理をすれば身体を壊してしまうかもしれません。

    手っ取り早く給料を上げるなら転職が1番早いので、現状に不満を抱えている人は待遇の良い職場を探してみてください。給料が高くても勤務環境が悪ければ転職の意味がなくなってしまうので、しっかりとリサーチしたうえで転職先を決めてくださいね。

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    目次

    年収は平均よりも上?看護師の年代ごとの年収と生涯年収

    看護師はときに人の命を預かる責任が重い仕事ですが、残業や夜勤もあり「仕事内容と給料が見合わない」と感じながら働いている人が多いです。

    看護師は20代後半で月収30万円以上と比較的給与が高い職業ですが、定年まで働いたらいくら稼げるのか気になりますよね。そこで、看護師の世代別の平均年収と生涯年収を紹介します。

    看護師の年収と生涯年収
    1. 定年までの世代ごとの平均年収
    2. ほかの職種と比較する看護師の生涯年収

    看護師は事務や保育士など女性が多い職種の中では年収は高いものの、生涯年収はほかの医療職に比べると高くないです。

    このまま働いたら一生でいくら稼げるのか、看護師の給与事情を詳しく解説していきます。

    世代別!看護師の平均年収

    国税庁の調査によると全職種の女性の平均年収は280万円ほどしかないものの、看護師はほかの職種に比べると年収が高く482万円もの年収をもらっています。

    定年に近づき50代になると年収は500万円台になるので、年齢別の平均年収を紹介していきますね。

    年齢月収年間賞与年収
    20~24歳28万4600円47万円388万5200円
    25~29歳31万7700円75万円456万2400円
    30~34歳32万3600円77万円465万3200円
    35~39歳33万1200円83万円480万4400円
    40~44歳34万6100円89万円504万3200円
    45~49歳35万3600円92万円516万3200円
    50~54歳36万2200円95万円529万6400円
    55~59歳35万9900円96万円527万8800円
    60~64歳31万3200円66万円441万8400円
    65~69歳29万2700円57万円408万2400円
    70歳以上27万7900円35万円368万4800円
    20~59歳までの平均33万4862円82万円482万4600円
    (出典)平成29年賃金構造基本統計調査

    緩やかではあるものの、年齢が上がるごとに賞与の金額が多くなり年収も上がります。ただし、住んでいる地域によって年収は100万円以上差がでるため、紹介した年収は目安にしかすぎません。

    看護師の給料は都道府県が経営する公立や公的医療機関などであれば年収が高くなり、個人経営が運営する病院は安い傾向にあるので、どこで働くのかで看護師の年収は大きく異なります。

    ミヤ

    たしかに年収は上がりにくいものの、ほかの職種の女性よりはるかに高いです。

    ほかの医療職と看護師の生涯年収を比較

    看護師の平均年収は500万円弱と女性の平均よりも60万円ほど高いものの、残業も夜勤も頑張ってこの金額かとウンザリしてしまいますよね。

    では、看護師の生涯年収は医療職の中では高いほうなのか、7つの医療職の年収、生涯年収と比較していきます。

    職種平均年収生涯年収(概算)
    助産師570万円2億4,510万円
    薬剤師565万円2億4,295万円
    看護師492万円2億1,199万円
    保健師476万円2億468万円
    理学療法士/作業療法士419万円1億8,017万円
    准看護師413万円1億7,759万円
    ケアマネージャー399万円1億5,308万円

    (出典)厚生労働省「令和2年賃金構造統計基本調査」

    看護師の生涯年収は2億を超えるものの、大学・大学院卒の女性の生涯年収2億1,700万よりも劣ってしまいます。

    勤務する病院や施設の規模がによっても生涯年収は変動するので、あくまでも1つの目安にしてくださいね。

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    なぜ看護師の年収は上がらないの?給料が安い3つの原因

    看護師は初任給がほかの職種よりも高いため「年収が上がらない」と感じてしまいますが、歳を重ねるにつれて緩やかに年収も上がっていきます。

    しかし、年収が大きく上がっていかないのには原因があるため、代表的な理由を3つ紹介していきますね。

    看護師の年収が上がらない原因
    1. 診療報酬から人件費が捻出されている
    2. 診療科目ごとに年収が異なる
    3. 医師の報酬にお金がかかっている
    この3つが
    おもな
    原因です

    残念ながら看護師個人の力で給料を上げるのは難しいものの、なぜ年収が上がらないのか理解しておくと今後の働き方を見直すきっかけにななります。

    看護師ならではの事情で年収が上がっていかないので、理由を詳しく解説していきますね。

    1.人件費は診療報酬から捻出されているから

    当たり前のことではありますが、病院で働くすべての人の給料は患者さんが支払う診療報酬から捻出されています。

    単純に人件費だけであれば問題ないものの、病院運営にかかるすべてのお金が診療報酬から捻出されています。

    診療報酬から捻出されているお金
    • 医師や看護師の人件費
    • 医療費の購入や管理
    • 医療機器の購入やリース費用
    • 設備管理費

    患者さんの診察で得たお金は人件費以外にもかかるため、看護師への給料はなかなか上がらないのが実情です。

    2.診療科ごとに年収は大きく異なるから

    残業や夜勤が多い診療科は給料が高くなる一方、残念ながら年収が低い科も存在します。

    もっとも平均年収が高い病理診療科と低いアレルギー科では70万円ほど差があるので、安い診療科ゆえに年収が上がらない可能性があります。

    年収が高い診療科目年収年収が低い診療科目年収
    病理診療科473万円アレルギー科405万円
    救命救急科461万円人間ドッグ409万円
    総合診療科459万円胃腸科411万円
    産科459万円老年内科417万円
    心臓血液外科457万円美容皮膚科417万円
    呼吸器外科450万円精神科418万円
    産婦人科447万円消化器科419万円
    血液内科445万円リウマチ科421万円
    胃腸内科445万円呼吸器科422万円
    口腔外科445万円内科422万円
    (出典)医療ワーカー

    「給料が上がらないな..」と悩んでいる人は年収が低い診療科で働いている可能性もあるので、ほかの科への異動も検討してみてくださいね。

    3.医師の報酬にお金がかかっているから

    患者さんの立場になればわかりますが、病院を選ぶ際「あの医者は腕がいいから行こう」と思うことはあっても「あの看護師がいいから行こう」と思うことはありません。

    医師は病院の看板ともいえる存在だからこそ看護師の2~3倍の年収を得ているので、医師の報酬にお金がかかってしまいます。

    医師にお金がかかる理由
    • 仕事をまっとうするため膨大な知識を得るため長い間準備をしてきた
    • 評判のいい医師がいれば住民の信頼が得られる
    • 医療を提供するのは医者だというイメージが根付いている

    病院の看板ともなる医師の報酬にお金がかかるからこそ看護師の給料は安くなってしまうので、なかなか年収が上がらないのは当然のことなのかもしれません。

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    「安すぎて無理..」看護師が年収を上げる3つの方法

    大卒女性の初任給は22万円と言われるなか看護師は27万円と同年代よりも5万円高いものの、年収は緩やかに上昇するため「専門職なのに安い」と感じる人は一定数います。

    ほかの職種より平均年齢は高いものの激務で割に合わないと感じている人のために、年収を上げる3つの方法を紹介します。

    年収UPを目指す方法
    1. 働き方を見直す
    2. 副業を始める
    3. 転職する
    給与UPが
    見込めます

    仕事内容と給料が見合わないと感じながら働いているものの、残念ながらアクションを起こさなければ年収が上がる見込みはありません。

    どうすれば今よりも給料を上げられるのか、誰でもできる3つの対策を詳しく解説していきます。

    1.働き方を見直す

    仕事や職場は気に入っているが給料が割に合わないと感じている人におすすめなのが、働き方を見直し年収UPを目指す方法です。

    働き方を見直すと言っても方法はいくつかあるので、代表的な手段を3つ紹介します。

    働き方を見直す方法
    • 資格を取得し、基本給UPを目指す
    • 夜勤の回数を増やし、夜勤手当をもらう
    • 基本給が上がる管理職を目指す

    管理職に昇給する基準や資格手当の有無は働いている病院によって異なるものの、働き方を見直すだけで給料が上がる可能性があります。

    ただし、仕事が忙しく資格取得や夜勤の体力が残っていないなどの事情もあるので、無理はしないでくださいね。

    2.副業を始める

    今の職場の人間関係や仕事内容に不満がないものの「給料だけ上がれば問題ない」という場合は、副業を始め収入を増やすのも1つの手です。

    看護師のスキルはさまざまな場面で活躍するため、おすすめの副業を5つ紹介します。

    看護師におすすめの副業
    • 休日を利用し、夜勤専従看護師のアルバイト
    • 単発ゆえに時給が高い単発バイト
    • 経験を活かし、Webライターやブログの執筆をおこなう
    • 休憩中など隙間時間におこなうアンケート回答
    • 本業が休みの日におこなう覆面調査

    しっかり稼ぎたいのか少しでも収入をUPさせたいのかで選ぶ仕事は変わるものの、体力や気力、時間に余裕があれば本業にプラスαのお金を受け取れます。

    ただし、就業規則で副業が禁止されている場合もあるので、きちんと確認してから副業を始めてくださいね。

    3.転職をする

    昇給や資格取得は時間がかかってしまうので、手っ取り早く年収UPを目指すなら待遇の良い職場に転職をすることです。

    看護師の給料は「どこで何をして働くのか」で大幅に変わるため、今の職場に不満がある場合は思い切って転職するのも1つの手です。

    給料が高い職場
    • インセンティブがもらえ大幅に給料UPを目指せる「美容クリニック」
    • 規模が大きく給料も高い傾向にある「総合病院」
    • 平均年収よりも40万円ほど高い「介護老人保健施設」
    • サービスの質が高いほど給料も高くなる「有料老人ホーム」
    • オンコール手当が支給される「訪問看護ステーション」

    規模が大きい総合病院や経営状態が良い民間の施設であれば今よりも年収が上がる可能性が高いので、転職をするだけで給料が上がります。

    ただし、給料が高く設定されている裏には拘束時間が長い、離職率が高いなどの事情が隠されている可能性もあるので、かならずリサーチをして転職をするか決めてくださいね。

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    今すぐ給料を上げてほしい!看護師のよくある悩み3選

    毎日激務に耐えている看護師のなかには「今すぐ給料を上げてほしい」と切実に悩んでしまうほど、仕事内容と給料のバランスがともなっていません。

    だからこそ年収を上げる方法を模索してしまうものなので、看護師のよくある悩みを3つ紹介します。

    看護師のよくある悩み
    1. 看護師の給料の頭打ちはいくら?
    2. 看護師の給料はいつから上がるの?
    3. 給料が上がる資格はある?
    給与の
    よくある
    疑問です

    看護師の悩みランキングでも給料が少ないことは上位にランクインするほど深刻な悩みなので、どうにかして改善したいですよね。

    そんな人のためによくある悩みを紹介していくので、不安解決に役立ててください。

    1.看護師の給料はいくらで頭打ちなの?

    看護師の平均年収は482万円と女性の平均より180万円ほど高いものの、給料はほぼ横ばいで年齢が高くなっても月収は変わりません。

    ただし、賞与は少しずつ増え50代になると90万円を超えるため、定年に近づくごとにボーナスの額が上がっていきます。

    看護師の給料は50代の500万円台が頭打ちなので、定年間近になると年間で600万円弱稼げますよ。

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    2.看護師の給料が上がるのはいつから?

    厚生労働省がキャリアアップにともなう処遇改善を要請し、2022年10月から収入を3%程度引き上げるよう改善されました。

    月額に相当すると1万2000円、年間で14万円ほどの賃上げになりますが、残念ながら対象者にならない人も存在します。

    賃上げの対象者
    • 対象病院に勤務しているもの
    • 看護師、准看護師、保健師、助産師

    産前産後休暇や育児休暇、介護休暇を取得している職員は対象外となり、残念ながら給料は上がりません。

    どちらにしても収入の3%程度の賃上げでは物足りないと感じている人がほとんどなので、副業や転職なども視野に入れて検討してみてくださいね。

    3.給料が上がる看護師の資格って何かある?

    残念ながら看護師が資格を取得しても大幅に給料が上がる可能性が低く、たとえ資格手当が支給されても月数千円~1万円程度です。

    とはいえ資格取得のために勉強をするのは将来の自分のためともいえるので、気になる資格があれば勉強してみるのも悪くないですよ。

    認定看護師専門看護師認定看護管理者
    公認心理士認知症ケア専門士社会福祉士
    臨床心理士ケアマネージャー介護福祉士

    紹介した資格はほんの一例ではあるものの、資格を取得することで評価の対象としてくれる病院であれば給与が上がる可能性もあります。

    まずは勤務している病院に資格手当制度があるか、いくら支給されるの聞いてみてくださいね。

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    頑張っても年収が上がらないなら給料が高い職場への転職も1つの手

    看護師がいなければ病院の運営は成り立たないものの、残念ながら大幅な年収UPは見込めません。

    給料を決める1番の要因は「どこで働くのか」「どんな仕事をするのか」という点なので、手っ取り早く年収を上げたい人は転職も検討してみてくださいね。

    まとめ
    • 看護師の月収は年齢に関わらずほぼ横ばいで、50代になると平均年収は550万円ほどになる
    • 診療科目ごとに年収は異なるものの、診療報酬から人件費がまかなわれているため上がりにくい
    • 年収を上げるには働き方を見直す、副業を始めるなど選択肢があるが、転職が1番確実

    残念ながら忙しく働いて残業を頑張ったとしても、看護師の年収が大幅に上がる見込みは少ないです。

    資格手当が支給される病院や基本給が高い職場へ転職すれば年収が上がる可能性が高いので、現状に不満がある人は気になる病院があるか探してみるのも悪くないですよ。

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