「派遣で働く看護師のほうがストレスが少なそうだけど、実際どうなの?」
「派遣で働いてみたいけど、正社員とどんなところが違うの?」
と思うことはありませんか?
看護師として働いていると、派遣として働くか、正社員として働き続けるか迷ってしまいますよね。
では、派遣を始める前に、どのようなことを知っておいたほうが良いのでしょうか?
この記事を見れば正社員との違いや向いている人の特徴がわかり、派遣看護師とはどのようなものかイメージできますよ。
「派遣看護師は気になるが一歩を踏み出せない」という人は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
派遣看護師は地方で時給1,500円前後、首都圏であれば時給1,500円~2,000円とパートやアルバイトよりも時給が高いです。派遣の求人なかには時給2,500円の求人もあるほど高収入を得られます。
時給以外にも「ライフスタイルに合わせて働ける」「サービス残業がない」など派遣看護師はメリットが多く、条件の良い求人はすぐに埋まってしまうほど人気があります。
短期間でガッツリ稼ぎたい、さまざまな場所で経験を積みたいと考えている人は、派遣看護師にチャレンジしてみてくださいね。
\ 派遣の求人が多い /
派遣看護師とはどういう仕組みなのかサクッと解説
正社員の看護師は病院と雇用契約を結び給与をもらいますが、派遣看護師の場合は派遣会社と雇用契約を結びます。
大きくわけると派遣は3つの働き方があり、それぞれ雇用形態や選べる職場が変わります。派遣会社に登録し仕事を紹介してもらうのは同じですが、どのような違いがあるのか紹介していきますね。
種類 | 特徴 | 派遣先 |
---|---|---|
登録型派遣 | 契約期間終了とともに契約終了 | 単発・短期など |
紹介予定派遣 | 正社員登用を前提とした雇用 | 多岐にわたる |
常用型派遣 | 自社の社員を企業に派遣する | 多岐にわたる |
派遣看護師の場合「検診やイベント看護などの登録型派遣」と「半年以内に正社員として雇用する紹介予定派遣」が多く、3ヶ月から6ヶ月ほど派遣会社に属し働きます。
単発で働きたいのか、ゆくゆくは正社員として働きたいのかで働き方を選んでくださいね。
ずっと派遣の看護師ってどうなの?正社員との違い【雇用編】
時給も高く魅力的な派遣看護師ですが、雇用面で正社員とさまざまな違いがあります。
派遣看護師として働くのであれば正社員とどのような違いがあるか知っているほうが良いので、異なる5つの部分を紹介します。
派遣看護師と正社員の違いは人によってメリットにもデメリットにもなるので、どちらに魅力を感じるのかで働き方を考えるのも良いです。
それでは、どのような違いがあるか詳しく解説していきますね。
1.単発が続く場合は社会保険に加入できない
契約期間が満了すると新たな派遣先で働く派遣看護師の場合、次の職場で働き始めるまでに期間があいてしまう可能性があります。
厚生年金や健康保険などの社会保険は2ヶ月以上の雇用形態でなければ適用されないので、最悪の場合社会保険に加入できず国民年金と国民健康保険に加入しなければいけません。
- 週の所定労働時間が20時間以上30時間未満
- 月額賃金が8.8万円以上
- 2ヶ月を超える雇用の見込みがある
社会保険に加入できない期間が長くなればなるほど年金の支給額が減ってしまうので、将来的にリスクを負う可能性もあります。
派遣と派遣の期間が1ヶ月程度であれば社会保険が適用されるので、あまり間を空けないようにしてくださいね。
社会保険に加入したい場合は、あらかじめ派遣会社に空白の期間を作りたくないことを伝えておくと安心です。
2.ボーナスが支給されない
厚生労働省の令和3年賃金構造基本統計調査によると看護師の平均ボーナスは85万4600円と1回あたり約43万円支給されますが、派遣看護師の場合は1円も支給されません。
派遣会社によっては数千円の寸志が出る場合もありますが、派遣看護師の時給は高いため「ボーナスは必要ない」と割り切って働くと良いです。
(出典)ナースパワー
昇進がなく契約時の時給のまま働く、ボーナスがなく大きな買い物ができないなどのデメリットもありますが、派遣看護師は好待遇の求人が多いのも事実です。
看護師派遣に特化した転職サイトを利用すればコンサルタントが時給交渉をしてくれるので、高時給の求人を探せばボーナスはなくとも今までの生活水準と変わらない生活ができますよ。
ボーナスが出ない代わりに時給は高めに設定されていることが多いので、年収換算すれば正社員と大差ないケースもありますよ。
3.退職金が支給されない
退職金は国立病院など20年以上勤務していた場合1,000万円前後支給されると言われていますが、ずっと派遣で働いていた場合は退職金が支給されません。
退職金のために働いているわけではないものの、支給されるのとされないのでは将来の安心感がまったく違います。
メリット
デメリット
退職金がないことで退職金の大幅カットされる心配などがなくなるため、デメリットだけではありません。
ただし、退職金がないということは老後の資金が足りなくなるリスクがにつながるので、ボーナスや退職金がなくても生活できるよう将来へ備えておいてくださいね。
最近は副業をしている人も多いので、将来への備えとしてWワークも選択肢の1つです。
気になる方は看護師におすすめの副業25選を参考にしてください。
4.社会的信用を得にくい
一般的に派遣社員は社会的な信用を得にくく、雇用が不安定というイメージを持たれてしまいます。
たしかに契約期間が定められているため雇用は不安定ですが、看護師は医療機関への派遣を禁止しているため満了後に正社員として働くことも可能です。
派遣先 | 紹介予定派遣 | |
---|---|---|
派遣NG | 病院 クリニック 除算所 介護老人保健施設 訪問看護 | 〇 |
派遣OK | 有料老人ホーム デイサービス 特別養護老人ホーム 保育園など | 〇 |
本来であれば医療機関と定義される病院やクリニックなどでも、6ヶ月以内に直接雇用に切り替えることを前提に派遣として働けます。
直接雇用に切り替われば正社員として働けるので、ずっと派遣として働く場合は社会的信用を得にくいことだけ覚えておいてくださいね。
5.最大3年しか契約を更新できない
派遣で働く際に3ヶ月や6ヶ月という雇用契約を結び、決められた契約期間が終わるころ「次はどうするのか」という話し合いがおこなわれます。
看護師と勤務先の病院双方の合意がなければ契約更新はできず、仮に契約が更新できても同一組織で働けるのは最大3年と決められています。
- 同じ勤務先の別病棟へ異動する
- あらかじめ正社員登用を前提とした、紹介予定派遣で働く
- 派遣社員を辞め、勤務先と直接雇用を結び正社員として働く
3年も働いていれば人間関係が良好で信頼関係ができあがるので、契約が満了したから次の職場へと前向きに考えるのは難しいですよね。
イレギュラーではあるものの3年以上働く方法もあるので、まずは職場の雰囲気を知りたいという人に派遣看護師はおすすめです。
最大の契約期間は決められているものの、派遣会社が新たな派遣先を探してくれるので転職活動は不要です。
ずっと派遣の看護師ってどうなの?正社員との違い【仕事編】
自分に合う職場や仕事内容を探せる派遣看護師ですが、当然正社員との違いはたくさんあります。
ずっと派遣として働く場合はとくに正社員との違いを知っていたほうが良いので、派遣看護師と正社員の仕事で感じる違いを3つ紹介します。
勤務場所を転々とする派遣社員ならではの仕事の悩みばかりなので、派遣として働きたい人は要チェックです。
具体的にどのような部分が正社員と違うのか、詳しく解説していきますね。
1.疎外感や孤独感を感じる
ひとことで派遣看護師といっても単発や期間限定、ゆくゆくは直接雇用を結ぶ予定など、さまざまな働き方があります。派遣期間が短い場合はとくに「この人はすぐにいなくなる」と思われていることもあり、社員同士の結束は強いです。
もともと構築されている人間関係に悩んでしまう人も多いですが、仕事だと割り切りドライな人付き合いを求める人には最適の環境です。
仕事をおこなううえで不都合がなければ、割り切って仕事をするとラクになりますよ。
2.仕事のフォローや指導が少ない
派遣看護師は人手不足の職場へ配属されることが多いため、正社員たちも自分の仕事で手一杯というのはよくあることです。そのためフォローもできず、派遣看護師への仕事内容は限定的になってしまいます。
看護師も忙しくフォローに回れない事情もあるので、必要であればメモを取るなど1度で覚える努力も必要です。
看護師も忙しくフォローに回れない職場もあるので、派遣として働く場合は覚悟しておいてくださいね。
3.幅広い知識が求められる
勤務先によっては正社員の補佐的な位置づけの業務をおこなうこともありますが、人手が足りていない職場の場合は正社員同様の働き方をしなくてはいけません。正社員も「看護師だからできて当たり前」と認識していることもあり、診療科目や職場にあわせたスキルが必要です。
派遣で働くと幅広いスキルを習得できるため、自分のためとポジティブにとらえると仕事への意欲も増しますよ。
スキルを習得できるので、自分のためになりますよ。
看護師がずっと派遣として働く3つのメリット
派遣は雇用や仕事面、人間関係でのデメリットや問題点がある一方で、自由度が高くメリットも存在します。
看護師が派遣で働くメリットは何なのか、派遣ならではの魅力ともいえる3つの良いところを紹介します。
病院やクリニック、介護施設などさまざまな職場で経験を積める派遣が、スキルアップや知識のスキル習得に繋がり転職時に有利です。
派遣ならではのメリットがあるので、詳しく紹介していきますね。
1.ライフスタイルに合わせて勤務を調節できる
派遣看護師は派遣会社を通して希望する勤務先や勤務日数を選べるので、自分のライフスタイルに合わせてシフトを組み自由度が高いです。
派遣会社から複数の勤務先を選べるため、働きたい期間や曜日、時間帯に合わせた求人を選べます。
- 仕事とプライベートと両立しやすい
- 自分で働く時間か回数を調節でき、心身のバランスを保ちやすい
- 突発的な状況に対応しやすい
- ライフステージに合わせた働き方ができる
- 忙しい時期は勤務を減らす、余裕があるときは勤務を増やせる
柔軟な勤務ができる派遣はライフステージや生活の変化に合わせて仕事を選べるので、働き方を自由に選択できます。
自分のペースで仕事と家庭を両立できるのも派遣のメリットなので、生活環境に合わせて勤務の調節ができますよ。
2.常勤よりも時給が高く設定されている
契約期間が短期で雇用が安定しない派遣看護師は、不安定さを補うために時給が高く設定されています。
雇用の安定性だけでなく即戦力が求められる大変さがあるので、時給が高く設定されているのは当然のことです。時給が高い派遣だからこそのメリットがあります。
- 短期間で効率的に稼げる
- 家計や生活、気持ちにゆとりが生まれる
- スキルや資格取得の費用にあてスキルアップできる
派遣の時給の高さを活かし短期間で効率的に稼ぎながら、ライフスタイルに合わせた働き方ができます。
ただし、高時給の求人はすぐに埋まってしまうので、つねに求人にアンテナを張っておいてくださいね。
3.職場選びの自由度が高い
派遣会社を通してさまざまな求人の中から選べる派遣看護師は、契約期間ごとに職場を見直せるメリットがあります。
勤務期間が明確に定められている派遣は次の職場にスムーズに変更できるので、働きやすさや雇用条件など自分に合う職場を探しやすくなります。
- 職場の雰囲気や人間関係を確認し、契約を延長するか考えられる
- 転職の手間を省き、いろいろな職場を経験できる
- 異なる職場で多様な経験を積み、スキルアップできる
- 気になる職場をお試し感覚で体験し判断できる
- 経験のない分野でも期間限定であればチャレンジしやすい
派遣看護師は職場を選ぶ自由度が高いことで、自分のライフスタイルやキャリア目標に合わせて柔軟に働ける点が大きな魅力です。
合わないと感じた職場はすぐに契約終了しほかの場所に移動できるため、ストレスを溜めにくく精神的な負担を軽減できますよ。
派遣看護師は地方で時給1,500円前後、首都圏であれば時給1,500円~2,000円とパートやアルバイトよりも時給が高いです。派遣の求人なかには時給2,500円の求人もあるほど高収入を得られます。
時給以外にも「ライフスタイルに合わせて働ける」「サービス残業がない」など派遣看護師はメリットが多く、条件の良い求人はすぐに埋まってしまうほど人気があります。
短期間でガッツリ稼ぎたい、さまざまな場所で経験を積みたいと考えている人は、派遣看護師にチャレンジしてみてくださいね。
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「ずっと派遣看護師はしんどい…」よくある悩み3選
どんな仕事でも悩みがつきものですが、派遣看護師だからこその悩みもあります。
これから紹介する悩みはすべて派遣看護師ならではのものなので、働こうか悩んでいる人は参考にしてください。
すべての派遣会社や派遣先が今回の悩みに該当するわけではないものの、派遣看護師ならではの悩みばかりです。
どのような悩みを抱えながら働いているのか、詳しく紹介していきますね。
1.派遣会社への不信感
派遣会社は看護師と派遣先の調整をおこなってくれるため、派遣先が「土日も出勤してほしい」と言われると面接時の条件とは異なる派遣先を提示されることもあります。
「週4日」「土日祝休み」など派遣ならではの条件に魅力を感じ応募している人もいるので、あまりにも話が違えば派遣会社への不信感が募っていくのは当然です。
あまりにも話が違う場合は、ほかの派遣会社への登録も検討してみてくださいね。
2.即戦力としての期待が大きすぎる
派遣看護師のなかには多くの診療科目を経験し即戦力となるナースもいるため、ときには現場のスタッフよりも頼りにされることもあります。
頼られると嬉しいものの気楽に働きたいという理由で派遣看護師を選んでいる人もいるので、あまりにも期待が大きすぎると働きにくさを感じてしまいます。
看護師だからできて当然という職場の空気もあるので、正社員と同じ仕事を任される派遣先もあるんです…。
3.派遣だからと見下される
派遣される職場によって派遣看護師がどう思われているのかは異なりますが、なかには派遣だからと見下されてしまうケースもあります。
派遣社員を見下すのは看護師に限った話ではないので、あまりにも人間関係や職場の空気が悪い場合は契約満了前であっても派遣会社に相談してみてくださいね。
辞めたいと感じながら働いている派遣看護師は多いので、どうしても無理だと感じたときは辞めたい場合の対処法を参考にしてくださいね。
ずっと派遣看護師として働いても問題ない人に共通している特徴
派遣看護師は同じ場所で最大3年までしか働けないこともあり、すべての人に向いている働き方ではありません。
しかし、人によっては派遣のほうが良いという人もいるので、どのような人が派遣看護師に向いているのか紹介していきますね。
- コミュニケーション能力があり、わからないことは誰かに聞ける
- 自分とは異なるやり方であっても、派遣先の業務を抵抗なくおこなえる
- スキルアップよりも、勉強会への参加など時間外労働をやりたくない
- たとえ嫌なことがあっても「あと〇ヶ月だけ」と割り切れる
- 転職歴を気にせず、さまざまな場所で働き経験を積みたい
- ベタベタした人間関係ではなく、比較的ドライな関係を求めている
派遣看護師はボーナスや昇給がないため年収は下がってしまうものの、残業がなくプライベートを充実させたい人にはピッタリの働き方です。
スキルが高い人ほど派遣先で重宝されるので、お金よりも自分の時間や自分に合う環境を探している人は1度派遣看護師として働いてみてくださいね。
転職エージェントを利用すれば求人探しや条件交渉をおこなってくれるので、効率よく仕事を探せます。
派遣看護師のデメリットよりもメリットが上回る場合は働くべき
派遣看護師は雇用面や仕事面でデメリットがあり、正社員との違いがたくさんあります。
しかし、派遣看護師は「正社員で働きたいと思う職場がない」「プライベートを優先したい」などの事情を抱えている人にピッタリなので、デメリットよりもメリットが上回る場合は派遣選択肢に入れて検討してみてくださいね。
- 派遣看護師はボーナスや退職金は支給されないが、時給は2,000円前後と比較的高めに設定されている
- 派遣看護師は幅広い知識が求められるため、さまざまなスキルが身につく
- 配属先によっては仕事内容や人間関係に悩むこともあるため、割り切れる人に向いている
派遣看護師はボーナスや昇給がないものの正社員よりも時給は高く勉強会などの参加もないので、わずらわしさから解放されずっと派遣看護師として働いている人もいます。
正社員を辞めることに不安を感じてしまうのもわかりますが、気になる人は1度派遣看護師にチャレンジして自分に合うか考えてみてくださいね。
派遣看護師になりストレスが減った人も多いので、行動あるのみです!
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