「女性が多い職場で男性看護師は肩身が狭い」
「面倒事や対応が難しい患者さんばかり任されて嫌だ」
圧倒的に女性が多い医療現場で働く男性看護師は、さまざまな葛藤や悩みを抱えてながら働いています。
ときには男性看護師に将来性はあるのか、自分は平均的な収入なのかなど、いろいろと気になってしまうこともあるのではないでしょうか。
そこで今回は、男性看護師に独自アンケートをおこない「男性看護師ならではの悩み」「男性看護師の将来性」についてリサーチしました。結論をお伝えすると、男性看護師は需要が高く将来性があります。
この記事を見れば男性看護師の将来性はどうなのか、どうすればキャリアアップできるのかがわかります。
最近では出世する男性看護師が多いほど需要が増しているので、男性看護師の将来性が気になっている方はぜひ最後まで読んでみてくださいね。
当サイトが男性看護師を対象に独自アンケートをおこなったところ、男性看護師の中には5回の転職をして年収800万円までキャリアアップした方がいました。
近年男性看護師は昇進しやすく需要があるからこそ、転職をし看護師の平均年収を上回る収入を得ている人も数多く存在します。男性を必要とする職場ほど給与が高い傾向にあるので、手軽にキャリアアップしたい方は転職も検討してみてください。
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男性が増えてきたものの女性が多い!男性看護師3つの基本情報
以前は「看護婦」「看護士」と区別されていたものの最近では「看護師」に統一され、男性ナースの割合も増えてきました。
とはいえ今なお女性社会であることに変わりないので、男性看護師3つの基本情報を紹介していきます。
医療業界全体で男性の割合が増えているものの看護師は男性の数が少ないため、ときには肩身の狭い思いをすることもあります。
若干ではあるものの女性よりも男性のほうが年収が高いので、男性看護師の基本情報を解説していきますね。
1.医療現場の男女比
看護師というと女性の仕事というイメージが根強く、実際に女性の割合が圧倒的に高いです。
とはいえ10年間で男性看護師の数は約2倍に増えたので、最新の看護師の男女比を紹介します。
実人員(人) | ||||||
平成22年 (2010年) | 平成24年 (2012年) | 平成26年 (2014年) | 平成28年 (2016年) | 平成30年 (2018年) | 令和2年 (2020年) | |
男性 | 53,748 | 63,321 | 73,968 | 84,193 | 95,155 | 104,365 |
女性 | 898,975 | 952,423 | 1,012,811 | 1,062,204 | 1,123,451 | 1,176,548 |
合計 | 952,723 | 1,015,744 | 1,086,779 | 1,149,397 | 1,281,606 | 1,280,911 |
構成割合(%) | ||||||
男性 | 5.6 | 6.2 | 6.8 | 7.3 | 7.8 | 8.1 |
女性 | 94.4 | 93.8 | 93.2 | 92.7 | 92.2 | 91.9 |
(出典)厚生労働省「令和2年 衛生行政報告例(就業医療関係者)の概要」
この10年間で5万人の男性看護師が増え、今後も増え続けることが予想されます。
都市部を中心に男女関係なく優秀なスタッフを配置する病院が増えてきたので、男性看護師が働きやすくなる日も近いかもしれません。
数年後には男性看護師の割合が10%を超えると予想されています。
2.男性と女性の収入の違い
看護師の仕事は同年代の人と比べ給与が高いことで知られていますが、それは女性の話です。男性看護師の年収はいくらなのか、女性看護師と比較して紹介していきます。
男性看護師 | 女性看護師 | |||
年齢 | 月収 | 年収 | 月収 | 年収 |
20~24歳 | 27.8万 | 375.6万 | 29.7万 | 402.6万 |
25~29歳 | 33万 | 484.7万 | 33.4万 | 476万 |
30~34歳 | 36万 | 519.8万 | 32.8万 | 469.5万 |
35~39歳 | 36.8万 | 539.4万 | 34.3万 | 500.6万 |
40~44歳 | 38.5万 | 572.7万 | 35.7万 | 522.1万 |
45~49歳 | 40万 | 579.7万 | 38.4万 | 564.1万 |
50~54歳 | 41.4万 | 599.9万 | 38.2万 | 564.1万 |
55~59歳 | 36.5万 | 527.6万 | 39.3万 | 581.5万 |
60~64歳 | 33.1万 | 461.1万 | 34.5万 | 481.4万 |
30代以降は男性看護師のほうが年収が高い傾向にあり、ほかの職種と比べても高い給与を貰っていることがわかります。
女性は出産や子育てで離職する人もいる一方で、男性看護師はキャリアアップしやすいのも年収に差が生まれる要因の1つです。
勤務先によって年収は大きく異なるので、あくまでも平均年収です。
3.男性看護師が活躍している場所
男性看護師はさまざまな診療科で活躍していますが、女性よりも体力や腕力がある男性看護師の存在は嬉しいものです。
女性看護師も「男性がいると頼りになる」と感じている人が多いので、男性看護師が活躍している場所の一例を紹介します。
- 精神科
- 手術室
- 救急科
- リハビリテーション科
- 介護施設
- 訪問看護
- 男性専用外来
きめ細かな作業は女性のほうが得意ですが、重度の障害がある患者さんのケアや力仕事など男性看護師ならではの役割があります。
当サイトの独自アンケートでも精神科や手術室の勤務経験がある男性看護師が多かったので、さまざまな場面で男性が活躍していますよ。
男性看護師ならではの悩み3つ
圧倒的に職場に女性が多いからこそ、男性看護師にしかわからない悩みがあります。
当サイトが独自にアンケートをおこなったところ、男性看護師が悩む3つの苦しみが判明しました。
これから紹介する男性看護師の悩みはすべて男性だからこそ感じるつらさなので、男性看護師なら激しく同意すること間違いなしです。
どのような悩みを抱えながら働いているのか、詳しく紹介していきます。
1.何でも頼られて大変な時がある
北海道(36歳)
精神科の療養病棟勤務
男性看護師が大変だと感じること
なんでも頼られる事。
会議やイベント事では司会進行を任せられる事が多い印象です。特に精神科であれば機嫌が悪い患者を優先的に対応させられるのも大変です。
寝たきりの患者さんのケアや重い荷物の運搬、気難しい患者さんの対応など、男性看護師を必要をする場面は数多く存在します。よく言えば頼りにされているのですが、何でも頼られることをこころよく思わない人がいるのは当然のことです。
男性看護師だからといって都合が悪いことは任されると困っている人が多いので、ときに仕事以外の場面で狂うを感じることもあります。
職場によってはイベントでいじられ女装を強要されるケースもあるので、苦痛でしかないと感じている人も多いです。
2.仲間が少なく気を使う
奈良県(30歳)
病棟付きICUで夜勤専従
男性看護師が大変だと感じること
悩みは仲間が少なく感じるところです。男性が少ない分、飲み会などでも女性が多いため、気を遣います。
女性社会に慣れるまで、ひたすら大変です。正面から意見を言ってこなかったりすることでイライラもします。
学生時代も女性が多い環境にいるため男性が少ないことに慣れているものの、女性同士の会話やコミュニケーションに入るのが難しく疎外感を感じてしまいます。
とくに女性は陰口も多く聞きたくない話を聞かなければいけないときもあるので、男性看護師はツライですよね。女性の生々しい話が聞こえてきた際どう対応すればいいかわからないと悩む男性看護師も多く、慣れてないと苦笑いするしかありません。
アンケートでも肩身が狭い、発言力が弱いと感じている人が多く、女性の立場が強いことがわかります。
3.女性から目の敵にされることがある
大阪府(34歳)
療育施設勤務
男性看護師が大変だと感じること
婚期を逃して仕事に生きる40代女性看護師など、キャリアを意識する人たちからは男性が目の敵にされることがあるのでめんどくさいです。
女性のように妊娠や出産で休職しない男性看護師は出世しやすく、キャリアアップしやすいと感じている人が多いです。しかし、キャリアを意識する女性看護師からよく思われず、目の敵にされる人もいます。
今まで女性が役職につくことが当たり前だったので嫉妬されることもありますが、今後男性看護師が増え男性の役職が一般的になれば目の敵にされることもなくなるかもしれませんね。
最近は少しずつ看護師は女性の仕事という固定概念がなくなってきているので、女性看護師からの嫉妬も徐々になくなっていきます。
独自アンケートで判明!男性看護師の将来性に関する5つの意見
圧倒的に女性が多い看護師の世界で男性は大変だと感じる瞬間もあるものの、医療現場で働いている男性看護師の多くは将来性があると感じています。
看護師という仕事自体が安定性のある仕事ですが、男性看護師が将来性があると感じている理由はほかにもあります。
独自アンケートの結果すべての男性看護師が将来性はあると回答するほど今後の活躍が期待でき、今後働きやすくなると感じている人が多いです。
実際に働いている男性看護師は何を感じているのか、将来性について詳しく紹介していきます。
1.今後は働きやすくなると思う
熊本県(41歳)
精神科の療養病棟勤務
男性看護師目線の将来性
きめ細やかな看護は女性優位だと思いますが、男性看護師ならではの役目があります。
今後男性看護師は増えてきてくると思うので肩身が狭い思いを感じたり発言も尊重されてくると思うので今後はより働きやすくなってくると思います。
女性看護師はすべての患者さまを大切にするきめ細かい看護を得意としますが、男性看護師は体力がありトラブルがあれば率先して手を貸すなど男性ならではの役目があります。優しく気の利く男性看護師が多いので、女性にはない得意な部分を活かし働いている人が多いです。
男性看護師が増えれば発言力も増し働きやすくなるので、将来性に期待できます。
2018年から2020年までの2年間だけで男性看護師は約1万人増えたので、今後も男性看護師の人数はどんどん増えていきます。
2.出世するスタッフも多く将来性は十分ある
神奈川県(50歳)
内科病棟勤務
男性看護師目線の将来性
男性看護師の人数は増えてきていると思います。出世するスタッフも多いことから、将来性という観点では十分あると思います。
今までは男性看護師の数が少なく出世していると実感できなかったものの、数が増え管理職以上の男性の割合も増えてきました。男性に限らず自分を高めるため貪欲に努力できる人は出世しやすいので、キャリアアップも十分可能です。
独自アンケートでも「出世する男性看護師は多い」と回答する人がたくさんいたので、管理職になり大幅な年収UPも夢ではありません。
看護部長になれば月収50万円以上と言われているので、出世すれば大手サラリーマン並みの年収も目指せます。
3.安定した生活を送れるため安泰だと思う
愛知県(26歳)
HCU勤務
男性看護師目線の将来性
比較的、給与はあり、昇給は少なくとも安定はしているため、比較的安泰なのではないかと思います。
また優しい方が多いので、ぜひ女性は男性看護師と関わってみてほしいと感じます。
巷では看護師の給与は割に合わない、低いと言われているものの、アンケート結果では「収入が安定している」「福利厚生が整っていれば給与水準も高い」とポジティブに捉えている男性看護師が多かったです。
また、資格があれば働く場所がありAIに支配されにくい職種で安泰だと感じている人もおり、看護師の仕事の将来性は非常に高いです。身につけた看護スキルは一生ものなので、どこでも働けるというのは心の安定にもつながります。
アンケートでも将来性の観点から、看護師になったことを後悔していないと断言する人が多かったです。
4.キャリアアップしていきやすい
兵庫県(28歳)
ICU勤務
男性看護師目線の将来性
将来性はあると思います。管理職以上の男性看護師の割合は比較的多いと思いますし、いい意味で使いやすい男性看護師は管理職としてもキャリアアップしていきやすいと思います。
看護師に限らず女性は家庭の事情で残業が難しいなど働き方が制限されてしまいますが、男性は制限がなくキャリアアップしやすいです。
アンケートの回答にもありますが「いい意味で使いやすくキャリアアップしやすい」と感じている人が多く、活躍の場が多いのも男性看護師ならではです。女性看護師にはない視点で働けるので、やりがいを感じながら働けますよ・
アンケートに回答してくださった方は「男性看護師はいいぞとおすすめしたい」と断言していたので、看護師の仕事に将来性を感じていることが良くわかります。
5.老人の人数が減り難しいと思う
福岡県(34歳)
訪問看護ステーション勤務
男性看護師目線の将来性
社会がどうなるかはわかりませんが、この厳しい増税社会において、国家資格であり、比較的どこでも働くことができる点については強いと思います。
しかし、老人の人数も少なくなってくるので、こらからの将来について難しいと思います。
医療現場は慢性的な人手不足に陥っていることもあり転職しやすく、資格さえあればどこでも働ける点で将来性を感じている人が多いです。やはりどこでも働けるというのが看護師最大の魅力なので、将来性は非常に高いと言えます。
ただし、2009年をピークに毎年人口が減少していることもあり、患者さんが減る可能性は大いにあります。高齢化率は高くなると予測されているので、そこまで心配しなくても大丈夫かもしれませんね。
現在約20%の高齢化率が2050年には約40%に上昇すると言われているので、しばらく看護業界は安泰です。
女性が多い職場で男性看護師がうまく働く3つのコツ
男性が増えてきたとはいえ看護師は圧倒的に女性が多いということもあり、周囲のスタッフとの関わり方が難しいと感じている人もいます。
女性が多い職場だからこそ意識することがあるので、男性看護師がうまく働く3つのコツを紹介します。
職場に男性がいるだけで人間関係が和やかになると感じている人もいるため、スタッフだけでなく患者さんの居心地も良くなります。
良好な人間関係も働きやすさを決める重要な要素なので、男性看護師がうまく働くコツを詳しく紹介していきますね。
1.性別の違いを意識しない
「自分は男性だから女性が多い職場に馴染めない」と壁を作ってしまうと、良好な人間関係は築けません。
女性特有の陰口や人間関係に疲れてしまうこともありますが、性別の違いは意識せず以下のコツを抑えると働きやすくなります。
- 患者さんとのコミュニケーションに注力する
- 性別にかかわらずチームワークを大切にする
- すべての人に平等で敬意を持った態度で接する
度が過ぎれば嫌になってしまうものの男性として頼られるときはこころよく応じ、すべての人に平等で接すると良好な人間関係を構築できます。
男性看護師であることを武器に強みやスキルを活かし働いていると、自然と職場に必要な存在になりますよ。
2.女性同士の噂話は気にしない
一概には言えないものの女性のほうが噂話を好む傾向にあり、話を振られると対応に困る場面も少なくありません。
しかし、女性が多い職場でうまく立ち回るためには噂話は受け流し、気にしないのが1番です。
- 噂話を聞いたとき、不快感を露骨に示さない
- オープンで健全なコミュニケーションを心がげる
- プライベートな話題や個人的な情報は控える
たとえ女性看護師がうわさ話で盛り上がっていたとしても涼しい顔で受け流し、自分は噂話に巻き込まれないという姿勢が重要です。
関わりたくない気持ちを前面に出すと女性を敵に回してしまうので、すべての人に平等に接するよう心がけてくださいね。
3.スマートな振る舞いを心がける
女性が多い職場だからこそ、スマートな振る舞いを心がけると相手に好印象を与えられます。
スマートは振る舞いといっても何をすればいいのかわからない人も多いと思うので、具体的なポイントを3つ紹介します。
- やり取りにおいて礼儀正しさや尊重を心がける
- タイムリーなコミュニケーションや仕事の遂行を心がける
- 複数のタスクを処理しなければいけないので、優先順位を考え行動する
言葉遣いや立ち振る舞いで品のある行動を心がけ、相手に不快感を与えないことが良好な人間関係のコツです。
また、身だしなみも整え不快感を与えないことも重要なので、丁寧で柔らかい印象を与えられるような立ち振る舞いをしてください。
将来性抜群!男性看護師のキャリアプラン
実際に医療現場で働く男性看護師の多くが「男性看護師もキャリアアップしやすくなった」と感じており、需要の高さがわかります。
個々の目標や興味関心によって描くキャリアプランは異なるものの、一般的なキャリアプランを4つ紹介します。
- 資格の取得
- 専門性を高めるため「認定看護師」や「専門看護師資格」を取得する
- 特定の専門分野に特化する
- 自分の興味関心がある診療科目で経験を積み、キャリアアップを目指す
- 男性看護師が活躍する診療科へ転職する
- 精神科や男性専門外来など男性が活躍する診療科へ転職する
- 男性が働きやすい福利厚生が整った職場へ転職する
- たとえば男性専用の更衣室が整備されている職場など、男性看護師への配慮がある職場へ転職する
資格取得はスキルの証明に役立つものの時間と費用がかかってしまうので、基本給が高く福利厚生が整った職場へ転職することがキャリアアップの近道です。
男性看護師が求められている職場であれば待遇が良い可能性が高いので、転職も検討してみてくださいね。
男性看護師は収入も高く将来性がある
ライフイベントの影響がなく長期間勤務ができる男性看護師は需要が高く、実際に働きながら肌感覚で将来性が高いと感じている人が多いです。
実際に10年間で男性看護師の割合は2倍になり今後も増え続けることが予測されているので、働きやすさが増すこと間違いなしです。
- 男性看護師の割合が増えているとはいえ全体の1割にも満たない
- 仲間が少ない、何でも頼られるなど人数が少ないからこそ男性看護師の悩みは多い
- アンケート回答者すべてが「男性看護師の将来性は高い」と回答している
女性が多い職場でツライと感じる場面もありますが、体力があり女性とは異なる視線で気配りできる男性看護師は重宝される存在です。
最近では男性看護師もキャリアアップしやすく大幅な給与UPも目指せるので、働きやすいと感じる職場で出世を目指すのも悪くないですよ。
今の職場でキャリアアップが見込めないと感じている場合は、男性看護師が活躍している職場への転職をおすすめします。
解説します